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理系大学院生がおすすめのミステリ小説を中心に紹介していく雑記ブログ

「ブルーローズは眠らない」-市川優人-【青いバラ研究をめぐる、悲劇の物語】あらすじ&感想

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こんにちは、マサキです

 

今回ご紹介する小説は市川優人さんの「ブルーローズは眠らない」

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「ジェリーフィッシュは凍らない」に続く<マリア&漣シリーズ>第二弾です!

 

ジェリーフィッシュの続編ということで、期待が高まりながら読んだのですが

難なく上げていたハードルを越えてきました!

 

それではさっそくまいりましょう!

 

 

あらすじ

 

両親の虐待に耐えかねて逃亡した少年は、遺伝子研究を行うテニエル博士の一家に迷い込み、保護される。

 

彼はテニエル博士の助手として暮らし始める。

 

月日がたち、テニエル博士の娘・アイリスとも次第に仲が打ち解けてきた矢先

 

彼を追ってきた警察官がテニエル一家を訪れ少年の行方を探る

 

取り乱した少年は家の地下へと逃げるが、そこでテニエル家に潜む「実験体七十二号」の影を見る

 

一方、ジェリーフィッシュの事件後閑職に回されたマリアと漣は、不可能と言われた青いバラを同時期に作成したという

テニエル博士とクリーヴランド牧師を捜査することになる

 

ところが両者と面談したのち、施錠されバラの蔓が壁と窓を覆った密室状態の温室の中で、切断されたテニエル博士の首と、生存していたテニエル博士の助手・アイリーンが発見される。

 

そして温室の内側のドアには『実験体七十二号がお前を見ている』という意味深なメッセージが残されていた。

 

マリアと漣は青いバラをめぐる事件の真相へたどり着くことができるのか?

 

青いバラ

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本作のキーワードはタイトルにもある通り「青いバラ」です。

青いバラを作ることはこの世界観の中では初めてのことで

 

  • なぜ青いバラが今まで作られなかったのか
  • 青いバラを作ることがなぜ難しいのか

 

マリアは化学系の知識が何もないので僕たち読者が知りたいことを博士に聞いて説明されながら物語が進むので読みやすいし、すんなりとこの世界観に没入できます。

 

マリアと漣の掛け合いが、かなりライトノベルっぽいので好きな人にはささるかも?

 

二つの物語

 

  • 謎の少年視点のテニエル家の物語<プロトタイプ>
  • マリアと漣が事件の捜査を始める<ブルーローズ>

 

「ジェリーフィッシュは凍らない」を彷彿とさせる構造です。

二つの物語が同時進行で進んでいく流れは前作「ジェリーフィッシュは凍らない」と同じですが、着実に前作よりもグレードアップしています!

 

<プロトタイプ>パートの物語はまるでホラーサスペンスを読んでいるかのようでした

 

本作でも市川優人さんはやってくれます!予想外の展開でこの二つの物語が交差していきクライマックスへ!

 

密室の謎

今回の密室は、かなり絶妙な謎が重なって形成されています

提示される謎は

 

  1. バラの蔓(つる)で覆われた密室
  2. 首だけが温室に残されていたこと
  3. 助手・アイリーンが温室の中で拘束されていた(殺されていなかった)こと
  4. 『実験体七十二号がお前をみている』のメッセージの意味

 

この謎の数々!そそりますね!笑

 

ここでは書いていませんがこれらの謎にさらなる条件が付いていてかなりの難問です!

まさに本格ミステリ!

怒涛のクライマックス

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終盤は驚きの展開の連続!最後の最後まで「青いバラ」が中心となり物語が展開していきました

 

犯行のトリックも素晴らしかったです。かなりフェアなミステリでした。

 

僕はまったく太刀打ちできませんでしたが、しっかりと謎を一つ一つかみ砕いていけば必ず解けるような絶妙な難易度だと思います!

 

ただメタ的な話をすると、ああ、ここでこうなるのかあ、と予想できる展開も多々ありましたが

 

油断していたところに、最後の最後はあっと驚くどんでん返し!

 

いやー、たまりませんね笑

 

この感覚を味わいたいがために、ミステリ小説を読んでいるといっても過言ではありません!

 

市川優人さんはこのツボをうまーくついてくれて、もう最高に大満足でした笑

 

僕はこの密室トリックにまったく太刀打ちできませんでしたが(推理力のなさ…)

面白ければよいのです!笑

 

そして!この「ブルーローズは眠らない」というタイトルも<ある意味>が込められています。

ラストの展開には心も放心状態…終わり方が切なすぎて思わず涙ぐんでしまいました…

 

ですが息もつかせぬ展開の連続とマリア&漣の掛け合い、これらが相まって最後まで楽しみながら読むことができました!

 

最後の衝撃の真相はぜひ自分の眼で確かめてください!

 

まとめ

このシリーズはほんとに面白い!市川優人さんの作品が僕の好みドストライクで最高です。

続編も出版されているようなので早く続きが読みたいですね!

 

一作目、二作目は二つの物語が交差していくという構成だったので

三作目もこれに続いて同じ構成なのか?それとも全く新しいアプローチで攻めてくるのか?

 

いろんな意味で楽しみなので、完結までこのシリーズを追っていきたいと思います!

 

今回は「ブルーローズは眠らない」-市川優人-を紹介させていただきました!

 

前作の「ジェリーフィッシュは凍らない」の紹介もしているのでぜひこちらもご覧ください!

 

それではみなさまよいミステリ小説ライフを!