マサブク ~masaki books~

理系大学院生がおすすめのミステリ小説を中心に紹介していく雑記ブログ

「ソロモンの犬」-道尾秀介ー 【事件に巻き込まれた大学生たちの群像劇】あらすじ&感想 

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こんにちはマサキです。

 

今回ご紹介する小説は、道尾秀介さんの「ソロモンの犬」です。

 

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個人的にはこの「ソロモンの犬」道尾秀介作品の中でも特に大好きな小説です。

表紙の犬がかわいいですよね、こちらを横目で見つめてくる姿がなんともキュートです。

ちょっと不気味…

 

それではさっそくまいりましょう!

 

この本のオススメ度 S

 

 

概要

大学生・秋内の目の前で、幼い友人・陽介はトラックに轢かれた。

いきなり走り出した愛犬のリードに引きずられての、無惨な事故。陽介は助教授のひとり息子だった。

あの時、犬はなぜいきなり走り出したのだろう? 居合わせた同級生たちは関係があるのか…現場で感じた違和感が忘れられない秋内は、動物生態学に詳しい間宮先生に相談して、自分なりの捜査をはじめる。

そして予測不可能の結末が…! 

青春の滑稽さ、悲しみを鮮やかに切り取った、俊英の傑作ミステリー

 

「ソロモンの犬」という題名の通り、一匹の犬を中心に物語が進んでいきます。

道尾秀介の作品としては珍しくギャグ要素多めで、読んでるうちにフフッと笑えてくるシーンが随所にあります。

読んでいるうちにあなたはこの世界観に引きずり込まれていくでしょう。

 

 

 

あらすじ

大学生の秋内静は雨がひとしきりに降る中、『SUN’s』という喫茶店に駆け込む。

店内にいたのは初老の、いかにも喫茶店のマスター然とした男。

 

秋内はずぶ濡れになりながら、マスターからタオルを受け取り顔と髪を拭く。

タオルを返し、コーヒーの注文を済ませる秋内。

店内にあるテレビが雨のせいか砂嵐で埋め尽くされている。

 

砂嵐の中にときおり、曖昧な輪郭が浮かび上がる。

人の顔。犬の姿。三角の屋根。

 

マスターの白い指がテレビのスイッチを押して画面は暗転する。

秋内は、先ほどのテレビの『犬』や、ときおりマスターが読んでいる本のタイトルの『犬』という文字に過剰に反応してしまう。

 

しかし外は雨、おとなしく秋内が座っていると、カウベルが鳴りドアが開けられる。

 

そこには大学の同級生の友江京也、巻坂ひろ子、羽住智佳が立っていた。

 

偶然だね、とひろ子は秋内に話しかけるが、から返事をする秋内。

4人の間には気まずい雰囲気が漂う。

 

4人でテーブルを囲むのは通夜のあとの定食屋ぶりだな、と囁く京也。

ひろ子がさっと京也に顔を向け、智佳がごくりと息をのむ。

 

沈黙が続き、ついに秋内が口をひらいた。

 

 

「一度ちゃんと話し合うべきなのかもしれない」

「いや秋内」

京也は頬を不自然に持ち上げて言葉を返す。

「俺はべつにー」

京也から視線をそむけ、秋内は思いきって切り出した。

「この中に、人殺しがいるのかいないのか」

                       「ソロモンの犬」p.17

 

 

 

感想

 

冒頭のカフェのシーンからその後、4人の出会いから事件までを振り返りながら物語が進みます。

秋内の目線で語られるのですが、この秋内がなんとも大学生らしいというか…

なかなか面白い心中を見せてくれます(秋内の語りで僕はかなり笑わせていただきました(笑))

 

4人の青春群像劇かと思いきや、二転三転していく物語。

 

事件が起きた後は、なぜ被害者である陽介の飼い犬、コービーが陽介を強い力で引きずってしまったのか?という謎が中心となります。

 

ちりばめられる伏線、ラストの大どんでん返し、道尾秀介節はビシバシきいていて、読みごたえは充分です。

 

読み終えた後、あなたは

 

騙されてよかった…

 

と思うこと間違いなしです!

 

そしてコービーのことを大好きになる読者の皆さんが想像できます。

 

気になる方はぜひ手に取って読んでみてください!

 

今回は「ソロモンの犬」-道尾秀介ー を紹介させていただきました!

 

それでは皆様、よいミステリ小説ライフを!